「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング」は栄養ケア計画を作成する際に必須となる手順です。
その目的は、利用者様の低栄養状態を判定し、評価し、観察していくこと。
今回の記事では、栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングの用語の意味と、それを行う流れについて解説していきます。
栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングとは?
栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングは、それぞれ違う意味をもつ言葉ですが、これらは切り離すことができない業務です。
そのため、公式に出されている書類でも、「栄養アセスメント書」というものはなく「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング書」とされています。
まずは、栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングの用語の意味から確認していきましょう。
栄養スクリーニングとは?
スクリーニングという言葉の意味は、審査、選考、ふるいわけ、などを意味します。つまり、直訳すると栄養状態のふるい分け。
つまり、栄養ケア計画作成のために行う、栄養スクリーニングという言葉が指しているのは、「低栄養リスクを、低リスク・中リスク・高リスクに振り分けなさい」ということです。
この栄養スクリーニングを行う手順はいたって簡単。こちらの書式にある「低栄養状態のリスク(状況)」に従って、項目を当てはめれば良いだけです。
項目を当てはめたら、低栄養状態のリスクを判定します。
リスクは、1つの項目でも当てはまれば悪いリスクへと判定します。
例えば「BMI20、食事摂取量50%、褥瘡あり」の利用者様がいたとします。その場合、BMIは低リスク、食事摂取量は中リスク、褥瘡があるため高リスク、とそれぞれの項目のリスクが異なりますよね。その場合、一番悪いリスクレベルに判定しますので、この利用者様は、低栄養リスクが高い利用者様として栄養管理を行います。
栄養アセスメントとは?
アセスメントとは、「客観的に評価すること」です。そのため、栄養アセスメントは栄養状態を評価することです。
こちらの書式には、「評価・判定」という項目があります。栄養状態のリスクの他に、食生活の状況や、栄養ケアの課題などを記入した後、その利用者様の栄養状態をどのように評価したかを記入しましょう。
栄養モニタリングとは?
モニタリングとは「観察すること」を指しています。よって、栄養モニタリングを行うとは、栄養アセスメントで評価した利用者様の状態を観察していくことです。
解説を始める前に「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングは、それぞれ違う意味をもつ言葉ですが、これらは切り離すことができない業務です」といいましたが、意味が分かるとそりゃあ切り離せないな…と理解していただけたと思います!
使う書類はオフィシャルなもので十分!
先ほどから何度かこちらの書式を紹介していますが、この書式は厚生労働省が様式例として提供しているフォーマットです。
この書類があれば、栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングはスムーズに行うことができるでしょう。栄養ケアマネジメント専用のソフトがあれば、より一層栄養管理をやりやすくなるとは思いますが、私はソフトを使用していません。
この書式を、自分が使いやすいようにエクセルでアレンジしてしまったほうが、専門のソフトを使うよりも使いやすいなって思っているからです。ソフトがある施設は、ソフトを使用していけばいいと思います。
栄養ケアソフトにお金をかけるくらいなら、栄養補助食とか給食とかに、よりたくさんの予算をまわしてほしいとも思うし…ネ。
栄養ケア計画作成のための必須手順!
栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングは、栄養マネジメ加算算定・栄養ケア計画書作成のために必須の手順です。
介護施設で行う栄養ケアマネジメントの中で、栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングがどのような位置づけであるかも合わせて確認しておきましょう。
リスクごとに実施しなければならない頻度が異なる!
栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリングは、リスクごとに実施しなければならない頻度が異なります。
低リスク…3カ月に1回(栄養ケア計画見直しのタイミング)
中リスク…1カ月1回
高リスク…14日に1回
これは、介護保険の制度で決められています。
中リスクの方を3カ月放置してしまったり、高リスクの方を1カ月に1回しか見ていなければ、実地指導で指摘されてしまうので、気を付けましょう!
最後に
高齢者施設で栄養ケアマネジメントを行う際に必須となる「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング」について解説しました。
「栄養スクリーニング・アセスメント・モニタリング」がもつ言葉の意味はそれぞれ異なりますが、ふるい分けをしたら、なぜそうなのか評価しなければならないし、利用者様を観察していかなければなりませんので、これらは1つのまとまった業務です。
学校でもアセスメント、やモニタリングなどの言葉の意味は勉強しますが、介護保険制度に沿った形式で学ぶ機会がある学校は少ないと思いますので、ぜひ、参考にしてくださいね。
コメント
お疲れ様です。
初めてコメントさせて頂きます。
今、部内で行う栄養評価の勉強会を準備しており、参考にさせて頂きました。
1つ質問があるのですが、各低栄養リスクによる頻度の違いの根拠となる加算はどれでしょうか?
教えて頂けると幸いです。
よろしくお願いいたします。
こんにちは。デイサービスで働いています。今年度から口腔栄養スクリーニング加算が導入され、ちんぷんかんぷんであったところ、大変わかりやすく、興味深く拝読いたしました。大変初歩的なところをお聞きしたくて申し訳ないのですが、プロセスをプルダウンすると、スクリーニング・アセスメント・モニタリングのいずれかになってしまいます。例えば4月にスクリーニングを行ったとして、その日の評価がアセスメント?でしょうか。アセスメントをいつ行うべきかで分からなくて行き詰っています。
お時間ございましたら、教えていただけると幸いです。
中リスクの方を3カ月放置してしまったり、高リスクの方を1カ月に1回しか見ていなければ、実地指導で指摘されてしまうので、気を付けましょう。
とありますが、その都度行うモニタリング内容は体重をその都度測定して、食事摂取量もその都度確認して、記録を残しておかなKじぇればいけないということでしょうか
?(高リスクの方であれば、2週間に1回体重測定、食事観察等を行う。)
という理解でよろしいでしょうか
?
基本的なことが分かっておらず、質問をさせて頂きました。
コメント、ありがとうございます。
中リスクについては、「厚生労働省レベルのQA」で、明確にこうしなさいとは書かれていない現状があります。
自治体に問い合わせをしたときは、「施設の判断で根拠をもって丁寧に」という回答がきました。
とても難しいところにはなりますが…。
うちの自治体では、実地指導にくる管理栄養士さんから「中リスクは1か月程度」とされています。
お隣の都道府県の管理栄養士さん、出身校の管理栄養士さんも実地指導で1か月くらいで、といわれているそうです。
ただ、これは「減算」まではこないと思います。理由は厚生労働省の出してる文章にはここまで明確に書かれていないためです。
さて、回答ですが
>その都度行うモニタリング内容は体重をその都度測定して、食事摂取量もその都度確認して、記録を残しておかなKじぇればいけないということでしょうか
→体重は毎月測ることというのは、決まり事なので、これは必須です。低リスクでも。
記録を文章で書くのは大変なので、スクリーンアセスメントモニタリングシートを埋めるようにしておくことをおすすめします。
>高リスクの方であれば、2週間に1回体重測定、食事観察等を行う。
→体重は実地指導では毎月測定していたら、指摘はされないと思います。理由は「2週間に1回体重を測定すること」とは原文に書かれていないためです。もちろんあればベターですが……。高リスクの理由にもよりますが、食事が食べられていない、BMI11…褥瘡あり、とかであれば、随時リアルタイムで栄養管理をされていると思いますので、それを書いてみてはどうでしょうか。また、Alb2.9だけど毎回全量摂取……というような方であれば、大きな声では言えませんけれども、「ほぼコピペ」に近いような(もちろん状態に変化がないかは確認していますが)記録が2週間に1度になっても、仕方がないかなと思います。
初めまして。
特養で管理栄養士をしていましたオガワと申します。
コロナ禍で臨地実習ができない管理栄養士過程の学生さんへの代替授業の講義資料を作成していたところ栄養ケアマネジメントのわかりやすい説明を探していたらNさんのブログにたどり着きました・。
Nさんの説明がとても分かりすいため、ぜひ資料として使用させいただきたいと思います。
使用させていただくことは可能でしょうか?
ブログの案内もさせていただきます。
是非よろしくお願いします。
返事が遅くなり大変申し訳ございません!
もちろん、大丈夫です!
少し偏った意見も書いてしまうことがありますが…(;’∀’)
ぜひ、よろしくお願いいたします。