管理栄養士でも土日休みや有給はとれるの?法律で定められてる休日とは?

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管理栄養士・栄養士の求人を探していると、なかなか「土日祝休み」の職場を見つけることはないですよね。

仕事は、「やりたい事ができる」も大切ですが、「休みたいときに休める」ことも、続けていくためには重要なポイントです。

今回の記事では、

記事のポイント

・法令で決められている休日

・毎年消化しなければならない有給休暇

・管理栄養士や栄養士で土日休みの職場選び

をお話します。

労働基準法では105日の休みが保障されている

労働者の権利を守る「労働基準法」では「年間105日の休み」が保障されています。

正確には、1日8時間、1週間40時間を上限とし、毎週1回の休日または月4回以上の休日を与えるという決まりです。

年間休日の計算

1日8時間勤務:年間労働時間は8×5日×52週=2080時間

年間勤務日数:2080÷8時間=260日

年間休日数:365日-260日=105日

そのため、ほとんどの法人では、年間休日を105日~120日で設定しています。

年間休日が105日以下でも違法ではないとき

しかし、職場によっては年間休日105日以下の職場もあります。

105日以下でも法律違反でないケース

・割増手当を支給している

・労働時間が8時間に満たない

例えば、所定労働時間が7時間で、変形労働制をとるとすれば、年間休日は72日でよいという会社もあります。

また、労働時間や賃金体系において「基本給に残業代を含めている会社」はこの割増手当を支払わないという「会社の逃げ道」がありますので、注意が必要です。

病院管理栄養士の場合は、「土曜日は半日出勤、日曜日と平日どこか1日が休み」となり、月6日しか休日がない」という病院の求人もよく見かけます。

有給休暇は初年度10日付与、5日以上の消化が保障されている

有給休暇は、労働者の権利で、初年度は10日付与されます。政府による働き方改革の法案成立により、「10日上の有給休暇がある従業員については、最低でも年間5日は有給を与えること」が義務付けられました。

企業側は、年間5日の有給を取得できていない従業員に対して、「強制的にでも有給取得をさせる」必要があります。

Nさん
Nさん

正社員の場合は勤務継続6カ月の時点で、出勤率が8割を超えていた場合、10日の有給の権利が与えられますよ。パート社員も週30時間以上の労働をして入ればこれに該当します。

管理栄養士でカレンダー通り勤務できる職場とは?

どのような労働者であっても、年間休日や有給休暇の日数は「権利」として与えられていますが、ここでいう休日は「土日祝」のことではありません。カレンダー通りの休日のどこかを休ませる義務は会社には設けられていないのです。

管理栄養士や栄養士が働く現場の多くは365日1日3食の食事提供をしているため、土日祝休みの職場は少ないというのが現実……。

とはいえ、土日・祝日などがしっかりとれる職場は魅力的ですよね。次に、管理栄養士や栄養士が土日祝をカレンダー通りに休める仕事を説明します。

病院や福祉施設なら「厨房に入らない」仕事を選ぶ

病院や福祉施設など「栄養管理」を行うような職場は管理栄養士の花形職場ですが、365日1日3食を提供しています。そのため、土日祝に休める現場は少ないでしょう。

しかし、最近は厨房を委託している病院や施設が多いです。病院や施設など365日稼働している施設であっても、厨房業務に関わらなくても良い職場であれば、基本的には土日祝が休み、病院の事務職と同じカレンダー勤務ができるでしょう。

直営給食や給食会社で、「病院や施設の厨房」で働く場合は、365日、朝から15時頃、日勤帯、昼から夜までのような時間帯で区切り、2交代から3交代制によって、何人かの栄養士で交代しながら勤務することになります。このようなシフト勤務になる場合は、固定で土日祝休みとなることはないでしょう。

福祉施設では事務所がシフトで休めないケースがある

高齢者施設等で、管理栄養士が厨房ではなく「事務所」に勤務しており、栄養業務以外に事務仕事をしている職場では、事務員がシフト制であるケースがあります。

病院の場合は事務員兼務の栄養士はあまりいませんが、特養や老健などでは事務職兼任の栄養士として電話対応や来客対応をしなければならない職場もあり、そういった職場では「事務員として」土日出勤をすることがあるでしょう。

「平日は休めない」ポジションに昇格する

給食会社であっても、責任者クラスになると、平日は本社の会議や業者との調整、クライアント栄養士との打ち合わせがあるため、「平日は休めない」ことがあります。その場合は、土日にしか休みがとれないため、土日休みが可能になるでしょう。

Nさん
Nさん

私は直営給食の現場で仕事をしていた時に365日シフト制でしたが、納品の多い日や会議日程に合わせて出勤していたため、自然と日曜日休みでした。納品時に栄養士がいないと困るという現場からの「平日休まないでほしい」という要望もあったためです…!

保育園や社員食堂等「土日営業していない」職場を選ぶ

社員食堂や学校給食、保育園など土日祝に営業していない職場は、もちろん土日祝が休めます。

保育園の場合は、土曜日は営業していますが、日曜日は開園していないため、日祝とどこか1日のお休みがあるケースが多いでしょう。

学校給食の栄養士は、「学校が休みのときは休み」なので、夏休みや冬休みも子供の予定に合わせて休むことができる、子育て主婦に人気の職場です。

会社員や公務員になる

食品メーカーの営業や保健所の管理栄養士は、基本的には土日祝休みです。

食品メーカーの場合、常に稼働している工場の品質管理などではシフト制が多いですが、商品企画などは普通のサラリーマンと同じ勤務体と考えてよいでしょう。

また、公務員栄養士で役所関係で働いている職員も、役所のカレンダー通りお休みがとれます。

大手食品メーカーや公務員は狭き門ですが、給与や休日、福利厚生が充実していますよ。

最後に:法令通りの休みは権利!土日祝休みは職場選びに注意しよう

休日日数や有給休暇については、法令で定められている権利の日数分だけ取得することができます。これは「法令で保障されている権利」なので職場が行使させようとしない場合は「違法」です。

休みを土日祝休みにしたい場合は、職場選びの時点で休めるか休めないかが決まるといっても過言ではありません。

栄養士の職場は、給食会社を中心に「ブラック」といわれることが多いです。しかし、働き方改革についての法案が整ってきたため、これからは働きやすい環境が整備されていくでしょう。

働きやすい職場の条件には、休日以外にも「給与」「福利厚生」「人間関係」など様々な条件があげられます。一見、給与が高く見える職場であっても、休日日数が少なければ「日給や時給」ではあまり待遇がよくない職場といえるようなケースもあるため、転職活動を行う際には休日等の条件もよく確認しましょう。

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