厨房や委託栄養士は一番つらい。辞めたいときに知っておくべきこと

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辞めたい時

厨房や委託栄養士の仕事はハードです。とにかくハード。

ああ…早出遅出つらい…人間関係も無理…でも辞めるふんぎりがつかない…倒れそう

今回の記事では、この状態に陥った厨房や委託栄養士さんに向けた記事です。

・委託・厨房栄養士がものすごく疲れる理由
・委託・厨房栄養士を辞める前に準備しておきたいこと
・委託・厨房栄養士を辞めた後の働き方

さて、この記事を書いている私も、委託栄養士を約3年で辞めました。

異動の多さ、使い捨ての駒のような扱い、ハードなシフト、20日以上の連勤などに嫌気がさし、栄養士の業界から逃げ出しました。

その間に、普通のOLをして、副業でライターをしたり、ブログを書いたりする技術を身に付けたり、慢性期・回復期をもつ病院へ転職したり…そんなこんなで、今は比較的ホワイトな職場で働く施設管理栄養士です。

色々な職場で働きましたが、ぶっちゃけ、厨房に責任を持つ立場の栄養士が一番大変です。厨房に責任を持つとは、管理する側(施設側)というわけではなく、厨房業務をまわす仕事をする栄養士のこと。

休みの日に電話はかかってくるし、そもそも休みが少ないし、力仕事だし、管理栄養士は必要ないからモチベーション下がるし、もう最悪でした。

そして、辞めようにも「委託にしか入れなかった私が他のところでやっていけるの?」「後悔しないかな?」「次の職場でもやっていけなかったらどうしよう」など、悩みはつきませんでした。

この記事を読んでいるアナタは、かつての私と同じでしょうか。辞める決断をするときにこの記事を読んでいるのでしたら、アナタが後悔しないように、委託栄養士の辞め方・辞める準備の仕方をお話しします。

えぬこ
えぬこ

大丈夫ですよ、つらいなら辞めてもいいんです。なんとかなります。

委託栄養士を辞めたいと思う理由

さて、委託栄養士を辞めたいと思う理由は、挙げたらきりがないでしょう。どれも、アナタが未熟だからでも、仕事ができない人だからでもありません。栄養士に向いていないからでもないはずです。

病院や施設の世界は、外の世界よりも少し特殊。その特殊な世界の厨房を業者として請け負うのですから、

・仕事が終わらない
・常に時間におわれている
・早出遅出がつらい
・仕事中心の生活になり、プライベートがない
・休みが突然なくなる
・明らかに違法な労働をしている

などは序の口かもしれません。

委託栄養士が大変な理由とは?

なぜ、世の中の厨房は委託なんでしょうか。病院の厨房の委託化が認められて、約30年になりますが、なぜ委託給食なんてシステムがあるのでしょう。

私は少しひねくれた人間だからかもしれませんが、厨房を委託する際に、病院や施設の経営者は「自分の施設の管理栄養士にさせたくない仕事を押し付ける」ことを考えているのではないでしょうかね。

自分たちが雇う管理栄養士には、栄養管理に集中してほしい、労働環境を良くしてあげたい、待遇を整えてあげたい、でも給食部門は採算が合わない。ええい丸投げしてしまえ。

ちょっとひどい表現をしましたが、こんな考えの経営者がいるから、厨房の委託化が進んだと思うんです。

毎日の下処理・調理・洗浄…その日に決められていて絶対にやらないといけない仕事…これは、自分の裁量でやるかやらないかは決められないし、1分たりとも自由に時間を使えない。その上に人手不足…。

自分たちが雇っている管理栄養士にこの仕事をさせると、栄養管理に時間が使えない。ハードすぎてやめてしまう。そうだ!業者に委託してしまえ!…と。

私は、直営給食の現場も委託給食の現場も、委託さんにお願いする立場も経験しましたが、残念ながらこれが現実なんだなと思い知らされる経験を何度もしました。

このように、「業者さんにしんどい仕事をおしつけている」構造。押し付けられた業者側で働く栄養士がしんどいのは当たり前です。

【私の体験】委託栄養士を辞めたあとに解放されたこと

私が委託栄養士を辞めた後に解放されたことは次の通りです。

・立ちっぱなしの仕事
・汗だくでの調理
・洗浄
・手荒れ・あかぎれ
・膨大な残業
・パートさんの仲裁

私はこんな風にブログを書いている人間で、副業でもライターをしています。つまり、元々体を(中心に)使う仕事より、頭を(中心に)使う仕事のほうが得意なんです。

えぬこ
えぬこ

栄養士や管理栄養士の養成校に集まる学生さんの多くが、肉体労働がしたい!と思ってこの世界に入ってくるわけではないじゃないですか。女性が多いですしね。体力的に適正がないのに肉体労働の世界に放り込まれてしまうんですよね。

普段、何気なく働いていると適応できていたことかもしれませんが、解放されると心身ともに健康的になりました。

委託栄養士を辞めたあとに解放されたメンタル

私が委託栄養士を辞めたきっかけの1つに、「精神的に追い込まれていると相談した上司がメンタルクリニックで薬をもらってこいと言った」というエピソードがあります。

結局、私はなんの病気とも診断されていません。私の心身は健康だったんですよ、仕事がしんどかっただけで…

委託栄養士を辞めて、私はメンタル面でもこんなに健康になれました。

・常に時間を気にしなくてもいい
・忙しすぎてピリピリしなくてもいい
・人間関係の調整をしなくていい
・私は使い捨ての人材じゃないと思えた
・同じ管理栄養士なのに…と不遇に思わなくなった

委託栄養士を辞めた後は、直営や施設、病院と働きました。直営厨房栄養士は委託栄養士と似たしんどい側面がありましたが、少なくとも使い捨て感や管理栄養士として尊重されていないと思うことは減りましたね。

施設で栄養ケアマネジメントをしている現在は、それなりに忙しいですが、優先順位をつける裁量が自分にあるので、メンタル面ではかなり楽になりましたよ。

委託栄養士を辞めたい!つらい!辞めるときに知っておきたいこと

次に、委託栄養士を辞めたいと思ったときに知っておきたいことをお伝えします。

最近の委託はそこまで給与が悪くない

実は、最近の委託は給与面でみるとあまり待遇が悪くない傾向にあります。

Twitterで検索してみても

基本給15万円、管理栄養士手当3万円、店長手当3万円、合計21万円スタートの給与で、残業代も全部支給されますよ。

残業なしで25万円くらいです。

というつぶやきがあったり、indeedで求人情報を検索しても、病院や施設よりもいい給与で求人がたくさん出ています。

私が委託栄養士をしていた10年前は今ほど労働基準法がしっかり機能しておらず、ブラックなら転職が当たり前!という世界でもなかったので、会社側もしっかりしてなかったんですね。

施設や保育園だと18万円スタートの求人も多いので、転職後に給与が下がる人も多いかもしれません。

委託栄養士は残業も多い世界です。もし、今の私のような「給与は安いけど残業なしでホワイト」な職場に行くと、生活が厳しくなる可能性もあると念頭に置いてくださいね。特に一人暮らしをしているなら、要チェックです。

栄養士に必要な厨房経験を得られたのか確認しておく

委託に入った理由が厨房経験を得るためなら、どれくらいの業務を経験できたのか確認しておきましょう。

・献立、発注、在庫管理
・納品、検品
・調理、盛り付け、洗浄
・清掃等衛生管理
・コスト管理
・食数、食札の管理

このあたりの業務を全部こなしていたとしたら、立派な厨房経験です。しかし、最近は献立が本社一括だったり、人手不足でパートの代替えのような仕事しか経験できないこともあります。

委託栄養士がつらいなら、すぐに辞めることは決して悪ではありません。でも、もし次も栄養士の業界で転職をしたいなら、自分が厨房業務の何を経験できたのかの棚卸しは必須でしょう。

厨房における栄養士業務の整理・棚卸しをひとりでできないなら、栄養士転職のプロ「栄養士人材バンク」さんに無料で相談できるので、一度キャリアアドバイザーと電話相談してみてください。プロが経験を整理してくれるので、今後の転職活動に役立ちます。「栄養士人材バンク」さん経由で転職しても、そうでなくとも、相談する価値は十分にありますよ。

栄養士免許だけでの転職は心もとない(管理栄養士取得を目指そう)

私は社会人になった年から(1年目から)管理栄養士免許を持っていましたが、それでも転職活動には色々工夫をしてきました。もし、私が栄養士免許しか持っていなかったら、今の職場では働けていません。

管理栄養士は、診療報酬や介護報酬の改定のたびに、できる仕事が増えてきていますが、栄養士はそうではありません。年配の栄養士さんの中には、栄養士免許だけでも公務員になれたり、施設や病院で活躍されていたりする方もいますが、管理栄養士取得者がこれだけ増えた昨今、管理がない栄養士は厨房業務へ…の流れは、より一層加速することが考えられます。

今後も栄養業界で働いていきたい、栄養管理やデスクワーク、土日休みなど、できる限り労働条件が良い職場で働きたいなら、管理栄養士の取得は必須事項です。

委託栄養士を辞めたら後悔する?

委託栄養士を辞めたら後悔するか、それは人によると思いますが、「委託栄養士を辞めたことに責任が持てない人」は後悔するかもしれません。

委託栄養士を辞めるときに知っておきたいことを色々話してきましたが、辞めると良いことも悪いこともあります。人生は何事もそうですけれども、自分の選択に自信と責任を持てない人は、後悔する可能性があります。

委託栄養士がつらい=委託栄養士を辞めた=人生すべて上手くいく、わけではありません。

辞めるも辞めぬも自己責任です。ただ、私の経験では辞めていいことしかなかったので、委託栄養士を辞めるという一歩を踏み出す支援をしたいと思います。

委託栄養士を辞めるべき人

しかし、心身共に限界なのに、自分に厳しくすると、間違いなく病みます。まだ頑張れる、まだ大丈夫と、踏ん張りすぎて病んでしまう委託栄養士さんも多いです。

今一度、自分の心身のSOSについて考えてみてください。

・なんとなく体の不調が続く
・元気がない、涙が出てくる
・なんだかずっとイライラしてしまう

私たち栄養士は、食事を通して人を健康にする専門職です。が、私たちが不健康になってしまっては、元も子もありませんよ。

委託栄養士を辞めたい時の次の仕事の探し方

次に、委託栄養士を辞めた後の次の仕事の探し方をお伝えします。

1.委託栄養士を辞める理由を明確にする

委託栄養士を辞める理由を明確にし、次の職場探しに活かしましょう。あなたはどうして委託を辞めたいのでしょうか。

・土日はしっかり休みたい
・時間に追われるのがつらい
・正社員が多い職場で同じ責任感を持つ人と働きたい
・厨房での肉体労働はもうしたくない

わがままでもなんでもいいんです。委託栄養士を辞める、辞めたい理由を明確にしておきましょう。

ここで辞める理由を明確にしておかないと、次の仕事でもなんとなく嫌だなあ…と思うことを引きずり、また、同じ理由で退職することになりかねません。

自分にとって絶対に嫌なことを明確にしてあげることは、次の職場を長く続けるための土台作りになりますよ。

2.委託栄養士を辞める決心をする

今の職場を離れると決意するには、勇気が必要です。ましてや、新卒や初めての職場ならなおさら。

しかし、今の現状がつらいのであれば、決心しないといつまでも辞められません。

周囲にもいませんか?辞めたいといいながら、いつまでもダラダラ残っている人。

転職活動はめんどくさいし、勇気も必要な行動です。でも、環境を変えるには大きな一歩を踏み出さないといけません。

委託栄養士を辞めたいなら、ダラダラ続けるんじゃなくて、辞める決心をしてください。そうしないと、いつまでも同じ嫌な気持ちを抱えることになります。

3.委託栄養士を辞めて次の職場を探す

委託栄養士を辞めたら、次の職場を探すのみです。

初めての転職となると、書類の書き方や面接対策など、不安なことも多いと思います。相談できる人がいると心強いので、転職サイトや転職エージェントを上手に活用していきましょう。

次の仕事の探し方については、関連記事を掲載しておきますので、参考にしてください。

次も栄養士で仕事を探すなら…無料相談できる栄養士人材バンク」の利用がおすすめです。

【関連記事】管理栄養士の転職エージェントは栄養士人材バンク一択!超おすすめ!

次にやりたい仕事が決まっていいないなら…

【関連記事】管理栄養士を辞めたいアナタに送る「違う仕事の探し方」

次の仕事はなんとなく事務職かな…

【関連記事】栄養士経験を活かせる?栄養士から事務職に転職する方法

さいごに:キャリア10年、一番つらかったのは委託栄養士時代でした

私は、10年以上社会人をしていますが、一番つらかったのは、委託栄養士時代でした。委託で働いたことを後悔はしていませんが、とにかくつらかった。その思い出が今も残っています。

毎日忙しすぎて、もう何がなんだか分からず、知らないうちに追い詰められて、仕事の辞め方も逃げ方も、新しい一歩の踏み出し方も分からなくて、とにかく悩む日々でした。

私たちの栄養士免許、管理栄養士免許は、委託を辞めたからと言って消えることはありません。

もし、今、委託栄養士を辞めたいと思っているなら、自分が働きやすい職場、自分が生き生きと生活できる人生を送るために、ぜひ、行動してみてください。

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