ブラック給食委託会社でのエピソード-先輩編-

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委託時代の私の話

私はブラック給食委託会社で3年間勤務していました。すぐに辞めずに続けた理由は大好きな先輩に支えてもらえたからです。この人との出会いがなければ、私は給食管理の基礎を身に付けることもなく、会社を辞めていたことでしょう。

でも、今…この先輩と私は絶縁しています。そんな先輩との出会いと別れまでのお話です。

この記事は、この記事はシリーズもの「ブラック給食委託会社でのエピソード」の1つ。この記事を書くことになった理由は、こちらを読んでくださいね。

大好きな先輩と出会えたから、3年も仕事を続けられた

新卒で入社した給食委託会社。初めての配属は特別養護老人ホームでした。そこで、歳の近い先輩と栄養士2名体制で働いたのが私の社会人デビューです。

その先輩は、とても後輩の面倒見が良い人で、仕事の教え方が分かりやすく、パートさんをまとめる力もあって、とっても美人。私の憧れの人でした。

私もあんな風になりたい。人生で初めてそう思った出会いだったんです。

先輩がいなかったら給食の基礎を身に付けることすらできなかった

私の会社は新人を育てる研修体制が整っていませんでした。配属先のOJTでしか業務を教えてもらえない環境だったので、どんな仕事に就けるかは先輩次第。

先輩は…

  • まずは検品作業をして材料を覚えてね
  • 材料を覚えたら伝票処理と発注先を教えるね
  • 何がどこから来るか分かったら発注ができるようになるよ
  • 何をどれだけ使うかが分かれば、献立も作りやすくなるよ
  • 教科書とは逆なんだけど、業務としては逆からのほうが覚えやすいよ
  • 私は全体の管理をしたいから、栄養士業務はえぬこちゃんがやってね

と、次に何を教えてもらえるのか明確に伝えながら新人教育をしてくれました。

献立発注、検品と伝票処理…実地指導で必要な書類のこと、シフトの作り方、敬語の使い方、報告書の書き方、小口現金の管理の方法…全てこの方から学んだといっても過言ではありません。

OLになった私と先輩の関係

私は2件目の配属先で心を病んでしまいそうになったので、逃げるように栄養士を辞めました。先輩を含め良くしていただいたパートさん・調理師さんたちには誠意をもって挨拶まわりもしましたが、綺麗な退職ではなかったと思います。

当時の上司からは非難の嵐だったんですよ。就業規則通りですが「来月辞めます」だったので、人が足りないと上司がキレただけ…なんですけどね。

でも、先輩の勤務先は同じ上司の管理下。もうあんまり会えないな…と悲しい気持ちでしたが、2人だけの送別会をしてくれました。とても嬉しかったのを覚えています。

その後も、友人のような関係で年に数回ランチや飲みに行く関係が続きました。

管理栄養士として再会した先輩はすっかり変わってしまった

私はOL生活を数年続けた後、管理栄養士としてこの業界に戻ってきました。私がOLのときはあまり栄養士トークはしなかったのですが、同じ業界で働けることが嬉しくて先輩との栄養士トークもとっても盛り上がったんですよね。

でも、大好きな先輩…「ブラック給食委託会社」にすっかり染まっていたんですよ。

まさか先輩の口から

・今の配属先は施設側の管理栄養士が何もしらないバカからだまし放題

・予算が合わなければ勝手に発注量を減らすけどバレない

・えぬこちゃんもぼーっとしてたらだまされるよ

・施設長の心だけ掴んどけば(クライアントの)管理栄養士なんか無視しても大丈夫

・本社に来たらとっても楽。本社が現場の栄養士を支えるなんてウソウソ。

なんて聞くことになろうとは。

大好きだった先輩からそんな言葉が出て、心底ショックでした。しかも、私が一番許せない「ミキサーや刻みを減らす」を堂々とやってる…。クライアントがバカだったらバレない、なんて、聞きたくなかった。

現場で頑張っている後輩たちをなんだと思っているんだろう…。あれ?私に丁寧に教えてくれた人だよね…?と。残業が多いけど一緒にがんばろうって励ましあったのはなんだったんだろう。

朱に交われば赤くなるとはこのことか…と実感しました。同じ現場で勤務していたころ、刻みやミキサーを減らすように本社から言われ、そんなのおかしいと相談しあったこともあったのに。

その後、何度か食事に行ったんですけど、私も耐えられなくて言ってしまったんですよね。

・厨房からは見えない景色かもしれないけれど、それが低栄養につながっていること

・うちの会社(古巣)の食事のせいで、予後が悪くなった人は絶対たくさんいること

・悪徳給食会社は栄養士の未来を悪くするだけだということ。

売り言葉に買い言葉になった部分もあったかもしれないですけど…。どうしても許せなくて。

あれ以来、連絡をとっていないのだけど…

私が言い返して以来、先輩とは絶縁しています。LINEは知ってますけど、IDが変わっていたら、もう連絡もとれません。

先輩と連絡をとらなくなって、4年くらい経ちます。今ならもう少し上手な言葉で言えたのかなと後悔する部分もありますが、やっぱり、自分の主張は間違ってなかったんじゃないかなとも思います。

私の視点からのエピソードですから、ブラック給食委託会社で黒く染まってしまった先輩の話…になっていますが、先輩サイドから聞くと、また違った側面があるかもしれません。もしかしたら、施設側に転職して強気(えらそう)になった後輩の話…なんかになっていたら、悲しいですね。

色々ありましたが、1年目に先輩が教えてくださったことは、私の基礎です。今はどんな関係でも、今後二度と会うことはなかったとしても、先輩との出会いに感謝しています。

先輩と私の出会いが、まともなコンプライアンスの会社だったら、直営給食の現場だったら…きっとこんな結末は迎えなかったんじゃないかなあ…なんて、思うこともありますけどね。

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