やりたい業務内容、ワークライフバランス、お給料、人間関係。全てにおいてパーフェクトな職場は、なかなか見つからないもの。
初めての就職先を辞めるのは勇気が必要で、さらに1度転職をしている25歳くらいの栄養士さんなら、2回目の転職をすることに対する不安はとても大きいですよね。
色々あって今の職場を辞めたいんですけど、もう今のところは2つ目の職場だし、転職回数が多いと不利…になりそうで怖いです。
私は、28歳の時点で、転職回数が3回もありました。が、転職において一度も面接で落ちたことがありません。
私は優秀でもなんでもないし、管理栄養士以外に目立った資格もありません。普通自動車運転免許AT限定、くらいのものです。
今回の記事では、「ただの管理栄養士」でしかない私が、全勝してきた面接の全貌と、面接のコツをお伝えします。
面接で損しないために、ぜひ参考にしてくださいね。
最重要!「退職理由」と「吸収した力」をアピールすること
まず、20代で転職回数が多いということが、有利に働く盤面はあまりありません。
例えば、「委託で3年経験をつんだ管理栄養士が、厨房経験を武器に病院への転職を目指す」場合と「委託で1年、直営保育園半年、OL1年半、の職務経歴をもった管理栄養士が、病院への転職を目指す」場合では、後者のほうが圧倒的に不利です。
理由は単純で、履歴書のこの部分だけ切り取ると、キャリアを積み上げてきたようには見えず、なんとなく逃げの転職にみえてしまう、から。
でも、人間、どんなことでもやった分だけ成長しているもの!
退職に「確固たる理由があり」、「やってきた仕事からできる限りのことを吸収した自分」を面接でアピールできれば、職歴が少ない人よりも優秀な人材であるというアピールをすることができます。
次に、私が実際に転職した際の面接の内容をお話します。
給食会社から総合職へ転職した際の面接
一番最初の転職では、管理栄養士そのものを辞めたくて辞めたくて仕方がなかったので、総合職の面接を受けました。
いくつか試験を受けている中で、必ず聞かれたこの質問。
管理栄養士、どうして辞めちゃうの?
これは、国家資格をもっていて、違う仕事を目指す場合、必ず聞かれることだと思います。
この質問に対し、私はこう対策していました。
管理栄養士自体は嫌いではありません。退職したい理由は主に2つあります。
管理栄養士の仕事は、資格さえ持っていれば、ライフスタイルの変化の中で妊娠や出産をしてもいつでも働ける職種です。でも、管理栄養士以外の仕事にチャレンジすることは、若いうちしかできないと考えています。私は、管理栄養士外の仕事もしてみたいです。
管理栄養士は、今の職場には一人しかおらず、一緒に働くすべての人が40代以上の職場で働いています。仕事をする以上、それぞれの立場は違うことが当然ですが、仕事内容も、世代も違う人と、これからずっと働くことが少し精神的にしんどいからです。
面接は2社選考を受けて、2社ともこの理由で、特に不利な扱いを受けたことはありませんでした。
管理栄養士を辞めたい理由、同じ業界ではなく、違う業界で仕事をしていきたいと思うきっかけとしては、十分な回答ではないでしょうか。
ほんとは栄養士なんかやってらんない!!って思った場合でも、「ものはいいよう」です。
ちなみに、まったく未経験の職種に転職するなら、転職エージェントを活用するのがおすすめで、私も実際活用しました。その際の話はこちらに書いています。
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総合職から高齢者施設の管理栄養士になった際の面接
私は、3年程度勤めた総合職を辞めて、再度管理栄養士になりました。
高齢者施設の管理栄養士になるために受けた面接で聞かれた質問は
1回栄養士嫌になってやめたんじゃないの?なんでまたやるの?
でした。
これに対し、私は
確かに、一度は管理栄養士以外の世界をみたいと思いました。
でも、今後のライフスタイルの変化を考えたときに、「資格を活かした働き方の強み」を感じました。
男女平等の世の中ですが、どうしても妊娠出産などのライフイベントを考えたときに、資格を活かして働いていたほうが、定年まで長く働けると思ったからです。
このように答えていました。
中には、こんないじわるな質問に出会ったこともあります。
他の栄養士さんより遅れをとったと思わないの?
それについては全く思いません。総合職をしたことで、閉鎖的になりがちな病院や施設、管理栄養士の世界では手に入れることができない、広い世界をみることができました。ビジネス的な名刺交換や取引先を相手とした場合の接し方、総合職として行ってきた広報活動やコンテンツ編集業務、パソコンスキルは私の今後の人生の財産だと考えています。
私は、本気でこう思っています…が、物事を多角的にみて自分の意見や具体的なエピソードを入れ込めば、その職場で得たスキルのアピールにもなります。
高齢者施設から病院に転職した際の面接
私は3つ目の転職先である高齢者施設は、1年程度で退職し、以前から夢だった病院管理栄養士を目指しました。
その際の面接で聞かれたのがこの質問。
いろいろな仕事をしてきているみたいだけれど、どうして転職回数が多いの?うちでは長く働けると思う?
現職は、管理栄養士としての復帰のために選んだ「栄養管理には携われないが、直営給食を学べる環境」です。前の前の職種で委託給食は学びましたが、直営給食の運営については、今の職場で、学ぶことができたと思います。特に大変だったのは、直営の場合、ほかの施設からの応援がもらえないことで、限られた人数で給食を運営する大変さを身に染みて感じました。
また、いつかは管理栄養士として栄養管理に携われる環境に身を置きたいと考えていました。
御法人の運営する病院は慢性期とうがかっておりますので、高齢者施設での勤務経験を活かしながら、新しいスキルを身に付けていきたいと考えています。
本音は…
給食ばっかりは…もう嫌…
だったのですが、面接では言葉をきれいに置き換えることができれば、すべてを自分の強みや志望動機いみせることが可能です。
なお、この採用試験については、以下の記事でも紹介していますので、よろしければ参考にしてください。
高齢者施設勤務時代に保育園の内定をゲットした面接
私はあまり子供が得意ではない(30代独身としては、接し方が分からない)のですが、保育園の採用試験も受けて、無事、内定をいただいたことがあります。
そのときに話していた志望動機は次の通りです。
保育園は、「食育」だけに携わることが難しいと思います。そのため「給食運営」に対し、私のスキルを発揮したいと思います。私はこれまで給食畑でやってきましたので、美味しくて安全で、栄養価を満たした給食運営が得意なので、それを活かしていきたいです。
これまでは高齢者の分野を中心に働いてきましたが、子供たち、幼児や乳児を相手にした栄養管理や食育に携わることで、自分自身の管理栄養士としてのスキルアップをし、視野を広げて働いていきたいと思っています!
このように、志望動機は「盛れる」ものです。
面接では、「嘘をついてはいけませんが、自分がこれまでやってきたことや、これからやりたいと思うことに対し、説得力持たせて、自分をよりよくみせる工夫が必要」です。
次に大事!清潔感があり、暗いイメージを与えないこと
面接では、清潔感のある服装、暗いイメージを持たせないことを考えて、その日の服装や髪型を選びましょう。
管理栄養士、特に給食の現場では、異物混入の観点から「派手な化粧よりスッピン」が褒められることもありますが、面接は毎日の仕事ではありません。
管理栄養士の世界ではオフィスカジュアルや正式なビジネスの場にふさわしい恰好などを身に付ける機会が少ないと思いますが、以下のポイントは抑えておいてくださいね。
主に女性向けですが…
・面接の基本スタイルはスーツ(パンツでもスカートでも可。似合うほうで)
・落ち着いた印象を与えるなら黒、黒よりは少しおしゃれな印象のネイビー、女性らしい知的な印象を与えたいならグレー、優しく華やかな印象を与えたいならベージュ、のスーツを選ぶ。
・第二新卒以上でリクルートスーツは「もさい」印象を与えかねない。
・ボタンの数は就活生ではないので1つボタンがスタイル良くみえる。
・女性なら靴はヒールがスタイル良く見える(5センチヒール)
・女性ならストッキングは必須。これはマナー。
・女性のメイクは必須。ぼさぼさの眉、血色感のない頬や唇、はNG。できれは薄めのアイシャドウとマスカラもつけておきたい。
学生時代は統一したリクルートスーツ、ですが、社会に出ると「正式な恰好をおしゃれに清潔感があるように魅せる」ことも武器のひとつです。
「なんかダサくてもさもさしてる応募者」は「仕事ができそうにはみえない」ものです。
食品衛生に配慮した普段の仕事の格好と、第一印象が大切な面接での恰好を使いこなしてこそ素敵な大人管理栄養士であり社会人です。
最後に
転職回数が多いと、ついつい「仕事が続かない人」にみられがちです。
しかし、前職で得たものと、次の職場でやりたいこと、今の自分が次の職場に還元できることをしっかりアピールできれば、より良い職場への転職も十分可能です。
面接対策としては、事前にアピールポイントを精査しておくことと、清潔感のある身だしなみが重要です。
具体的な事例もあげましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
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